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高森明勅
2019.8.3 06:00政治

ポスト安倍は?

8月ゴー宣道場のゲストはジャーナリストの田原総一朗氏。
昨日に続き同氏の最近の発言から。

「(参院選で)国民が関心を持っている問題について、野党も与党も争点化できなかった。
関心事項の一つはアベノミクスだ。完全に行き詰まっている。
異次元の金融緩和でガンガン札を刷れば需要も消費も伸びるはずだったのに伸びない。
インフレ率2%という目標も7年かかっていまだに達成できていない。見込みもない」

「野党もアベノミクスを批判するだけでは政権は取れない。
それに代わる包括的な経済・財政政策を構想しないと国民も判断のしようがない」

「衆院の解散がどうなるか。僕はできないのではないかと思っている。
8月は日米貿易摩擦が日本に厳しい内容になるだろう。米兵器の爆買いを迫られるかもしれない。
10月の消費増税で経済がどうなるか。
…解散の好機はない。
来年は東京五輪後までは解散できない」

「僕は安倍氏が五輪後、早い段階で退陣するのではないか、と思っている」

「衆院の解散は、後継者が新規政策を打ち出してから打つ。
局面転換とご祝儀相場で自公政権は維持できる、という計算だ。
安倍4選論もあるが、二階俊博幹事長が幹事長留任狙いで言っているわけで、
私の知るところ安倍氏本人も4選は考えていない」

「(9月改造の骨格人事について)まずは財務相ポストだ。
麻生氏を代えられるかどうか。
財務省の決済文書改ざんがあった時、自民党の主だった幹部も麻生辞任やむなしだったが、
結果的に首を切らなかった」

「二階幹事長が辞めれば、その後に菅官房長官、菅氏の後に加藤勝信氏だろう。
外相ポストも要注目だ。茂木敏充氏が執拗に狙っている。
河野太郎外相もそれを意識している。
元徴用工判決に端を発した日韓外交戦で、
河野氏が韓国大使を呼びつけて『無礼だ』と言い放ったが、計算ずくと感じた。
強く出た方がプラスになると。参院選でも対安倍アピールとしても」

「(ポスト安倍について)安倍氏は、菅、岸田両氏を競わせることで選択肢を増やした。
だから(参院選で岸田氏が応援した候補が落選し、菅氏が応援した候補が当選した)
広島の結果が大きい」

―道場当日、第2部に「もう1人」のゲストが登壇されるかも。
楽しみだ。

 

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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